【海外転職】住民票(転出届)は抜く?そのまま?税金(住民税・健康保険・年金)の支払いについて

【海外転職】住民票(転出届)は抜く?そのまま?税金(住民税・健康保険・年金)の支払いについて

本日は海外転職・就職した際に、検討される日本の「住民票」を抜くか抜かないかについて、そのメリットとデメリットを考察していきたいと思います。

結論から言えば、

住民票は抜いても抜かなくてもどちらでも良いもので、本人の自己判断になります。

ただし、抜いた時と抜かない時のメリットとデメリットはある程度知ってから判断したいものです。

 

そもそもどういう状況で住民票を抜く必要があるのか?

結論から申し上げれば、海外の現地法人に所属するタイミングとなります。
考えられるケースとしては、

  1. 現地採用として転職または就職する場合(該当:給料現地企業受取のみ)
  2. 海外赴任で日本法人から現地法人へ転籍の場合(該当:給料現地企業受取のみ)
  3. 日本法人所属で短期出張ベースで海外に来ていたが、長期赴任となり現地法人へ転籍の場合(該当:給料現地企業受取のみ)
  4. 日本法人所属のまま海外転勤となる場合(該当無し:給料日本企業受取)

このように1〜3までのケースで現地企業に所属する場合に、住民票を抜くかどうかの判断が必要になります。

理由としては海外の現地企業へ所属となると、

厚生年金→国民年金
社会保険→国民健康保険

このように社会保険が解除となり、個人支払いの対象となってしまうためです。

逆に4のように日本法人所属のままで海外転勤の会社員(出張者)であるのであれば、年金(厚生年金)と保険(社会保険)は日本の会社支払のまま継続であるため、住民票を抜く必要は無いかと思います。
正直これが一番海外赴任する者にとっては何も悩む必要がないため有難い待遇ではないでしょうか。

長期赴任の場合1年〜3年など年単位での海外赴任がケースとして多いでしょうから、その際は住民票を外すかどうか検討する必要があるでしょう。

 

住民票(転出届)を抜かず残す場合どうなるの?

住民票を抜かない(転出届けを出さない)場合についてです。

税金

  • 「住民税」の支払い義務が発生する
  • 「国民健康保険」の支払い義務が発生する
  • 「国民年金」の支払い義務(強制加入)が発生する

❏住民税:年間238,000円(月額:19,833円)
❏国民健康保険:年間270,900円(保険料:30歳~34歳の平均年収は403万円)
❏国民年金:年間196,920円(令和元年度:月16,410円)

例えば、年齢30~34歳で年収約400万で考えた場合、この3つの合計は705,820円になります。
住民票(転出届)を抜かなければ、この金額の支払いが必要になってくることになります。

メリット

  • 自治体からの公共サービスが受けられる。(地方自治体で行われる子供の無料予防接種等)
  • 選挙に参加出来る。(選挙権が有り)
  • 印鑑証明書の取得が出来る。
  • 国民健康保険が利用できる(一時帰国時にいちいち区市町村の役所・役場に行き発行する必要が無くなる。)
  • 新規で銀行口座とクレジットカードが作れる。
  • 国民健康保険に加入されているので、一時帰国に再度健康保険に再度加入する必要が無い。医療保険等が適用される。
  • 年金受給額が減らない
  • 住宅ローン控除を受けられる

デメリット

・「住民税」「国民健康保険」「国民年金」を支払わなければならない

住民票(転出届)を抜くとどうなるの?

反対に、住民票を抜くとどうなるのでしょうか。

税金

  • 住民税の支払い義務が無くなる
  • 国民健康保険の支払い義務が無くなる→その反面、住民票が無いと国民健康保険に加入が出来ない
  • 国民年金の支払い義務が無くなる(任意加入)

※先ほどの例であれば、年間70万円程の支払いが無くなるかたちになります。

メリット

  • 「住民税」「国民健康保険」「国民年金」を支払わなくて済む。数十万円単位での税の節約になる。
  • 国民年金について支払いは任意加入となる。

デメリット

  • 国民健康保険へ加入出来ない。(※「住民票」と「国民健康保険」「住民税」は紐付いている。
  • 一時帰国に再度国民健康保険に再度加入する必要がある。面倒なのは、例えば一時帰国タイミングで医者に行きたいケース。一度区市町村の役場へ行き国民健康保険を発行。出国前に再度「国民健康保険」を提出する手間がかかる。
  • 住民票を残す場合は住民税が発生する。
  • 地方自治体で行われる子供の無料予防接種が受けられない。
  • 選挙に参加出来なくなる。(選挙権無し)
  • 印鑑証明書の取得が出来なくなる。
  • 新規で銀行口座とクレジットカードが作れない(理由:日本の本籍地が日本でなければならない)
  • 年金受給額が少なくなる。
  • 住宅ローン控除が受けられない。

住民票を抜くことはイコール国民健康保険に加入できないことを意味します。
つまり、住民登録と国民健康保険は紐付いているということですね。
※ただし、「免許証」と住民登録は紐付いていないので更新可能ですのでご安心下さい。

住民票を抜いたその瞬間から支払い義務が無くなるわけではないので注意

注意点としてが、住民票を抜いてもすぐには税の支払い義務が無くなるというわけではありません
いくつかポイントを記載します。

  • 住民税は自分が1月1日現在、居住している区市町村が課税対象となる。
  • 前年の1月1日〜12月31日までの年間所得に対して課税される。
  • 課税期間は翌年の6月から翌々年の5月までが課税期間になる。

例)2019年1月1日~12月31日の年間所得に対して、翌年の2020年6月~翌々年2021年5月の間に住民税が課税される計算。

例えば、2019年11月1日に海外転籍が決まり、住民票を抜きたいとする。
その場合は、2019年12月31日までに住民票を抜かなければ、本来2020年6月~翌々年2021年5月までしか支払わなくてよかった住民税が、2021年6月~翌々年2022年5月まで(+1年分)住民税を支払わなければならないことになる。
1月2日に住民票を抜いたとしても遅い。
そのため、住民票を抜くのであれば、転籍が決まったその年末までには抜かなければならないので注意が必要です。

 

転出届けは自分以外の者でも手続き可能か?

結論、可能です。

理由としては、手続きが出来る人というのは、

  • 転出(出国)をする本人
  • 世帯主
  • 転出をする本人と同一世帯の者
  • 委任状を用意した代理人(役所や役場に用意されている「委任状」が必要)

となっているからです。

どこで手続きするの?

現在の住民票がある市区町村の役所や役場の窓口で可能です。

必要なもの

  1. 運転免許証やパスポートやマイナンバーカードなどの「本人確認書類」※郵送の場合はコピーでも可。
  2. 印鑑
  3. 役所や役場の窓口に置いてある「転出届」に記入し提出
郵送の場合は各自治体のサイトから転出届けをダウンロード→プリントアウト→返信用封筒と返信料金分切手を入れて送付

補足

  • 海外への転出の場合は「転出証明書」は発行されない。(国内のみ)
  • マイナンバーカード(個人番号カード)は返納となる。

どちらにしても長期海外赴任の場合は、民間の海外医療保険に加入は必要

住民票を抜く抜かないについて考察を進めてきましたが、結局どちらにしても民間の医療保険は入っていた方が良いでしょう。

  • 1〜3ヶ月ベースでの出張「海外現地⇔日本」であれば、クレジットカード付与の「海外旅行保険」で対応するという方法がある。
  • 3ヶ月以上の海外赴任の場合、別途現地の民間の「海外医療保険」に入らなければならない。
  • 「海外旅行保険」は日本にいる時にしか加入出来ないため、現地で加入するのには向かない。
  • 日本で住民票を抜く場合、国民健康保険も加入しないことになるが、その際にはこの「海外医療保険」は必須となる。
  • 現地法人の社会医療保険等もあるだろうが、社会保障の充実してない国の場合、外国人向きではないとう理由もあるのでおすすめはしない。別途追加の「海外医療保険」を加入を勧める。
  • 住民票を抜かない場合で且つ3ヶ月以上の海外赴任の場合でも、「海外医療保険」を加入を勧める。3ヶ月以内であればクレジットカード付与の「海外旅行保険」で対応するという方法があるが、3ヶ月以上になると日本の国民健康保険では一部しか還付されないケースがある。※日本で医療を受けるのとは訳が異なる。

長期海外赴任の場合、以上の理由から住民票を抜くか否かとは関係なく、海外医療保険には別途加入をおすすめ致します。

総論まとめ

改めて住民票を抜くかどうかについて考察をしてみました。
個人的には、結構悩みどころなのですが、日本へ一時帰国が多い方であれば、抜かないで置いたほうが良い気もします。
しかし、年に1回多くても2度くらいしか帰国されない方、1週間も滞在しないという方は抜いた方が良いかもしれませんね。
クレジットカードや銀行口座が作れないというのはデメリットですが、既にいくつも持っている方であれば別に問題なしです。
年金は受給のことも検討し、支払いを続けたとしても健康保険と住民税で年間合計約50万円も支払うのはかなり大きいです。







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ABOUTこの記事をかいた人

ジュタカ

海外駐在員として、アジアで働いております。当ブログでは、「世界」をテーマに仕事や旅行情報を個人の体験談を交えながら発信しております。また、「タイ」と「ボクシング」が好きでこの分野の情報も多いです。

【趣味】ボクシング、旅行
【好きな国】タイ、香港・澳門

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