一万時間の法則とは?
そもそも一万時間の法則とは何?という方のために・・・
1万時間の法則とは、どんな分野においても一人前(プロ)になるにはおよそ1万時間必要という理論。「石の上にも三年」ということわざがあるが、一日10時間何かをやったとして、365日×3年で丁度10950時間になる。そう考えるとこの格言はあたっているかもしれない・・・。
もともとはフロリダ州立大学心理学部教授 アンダース・エリクソン先生の提唱した理論がベースとなっている。
http://cogpsy.sfc.keio.ac.jp/able2014autumn/
エリクソン教授は、「超一流」研究の第一人者である。(『タイム』『ニューヨーク・タイムズ』をはじめ、各紙誌で取り上げられた。)
「なぜどんな分野にも、超一流と呼ばれる人が存在するのか」という疑問から、30年以上にわたり、スポーツ、音楽、チェスなど、あらゆる分野における「超一流」たちのパフォーマンスを科学的に研究。
そこから、どの分野においても、トッププレーヤーは必ずある共通の練習法を採用していることを突き止め、それを「限界的練習(deliberate practice)」理論として発表した。
ジョシュ・カウフマン氏曰く、20時間で事足りる
最初の「超競争的な分野のトップになるために1万時間かかる」が「何かの達人になるために1万時間かかる」になり、それが、「何かが得意になるためには1万時間かかる」になり、そして「何かを習得するのに1万時間かかる」へと変わってしまったのです。しかし、この最後の「何かを習得するのに1万時間かかる」、これは間違いです。本当ではありません。
何か新しいことを始めて、「とても下手くそで、それを自分でも自覚している」状態から、「まあまあ良い」レベルまで、それも出来るだけ最短期間で到達するためには、どのぐらい時間がかかるでしょうか? 私の調査によると、20時間です。たったそれだけなのです。全く何もわからない状態から始めて、思いつくかぎりどんなスキルでも、20時間あれば良いのです。言語を学びたいでしょうか? 絵を描きたいですか? それとも燃えるチェーンソーで曲芸をすることでしょうか?20時間、集中して計画的に練習すれば、びっくり仰天するでしょう。自分がどれだけ上達したかに驚くはずです。20時間なら実行可能です。1日約45分間を、約1ヶ月間続ければ良いのです。時々2、3日とばしたってかまいません。20時間なら練習を重ねるのも、そんなに大変ではありません。
新しいことを始める上での壁は実は自分の感情にある
自分のしたいことがたとえ何であっても、新しいことを学ぶ上で障害となるのは、知的なことではありません。たくさんのちょっとしたヒントや、コツを学ぶプロセスでもありません。障害の大部分は感情的なものです。私たちは怖いのです。自分がバカみたいだと思うことは、気持ちの良いことではありません。何か新しいことを学習し始めた時、誰でも本当にバカバカしいと思うのです。知的じゃなく、感情的でしょう?でも、何でもいいから20時間練習してみてください。何を学習したいですか? 言語ですか? 料理でしょうか? 絵を描くことでしょうか? 何に興味がありますか? あなたをときめかせる事はなんですか? それをやってみてください。たったの20時間しかかかりません。楽しみましょう。
著者のジョシュ・カウフマンは、ベストセラー『Personal MBA』(ビジネススクールに行かずに、MBAの知識を身に付ける方法を説いた)の著者。
人が何か新しいスキルを身に付ける際に、短時間で効率よく習得できる単純なアプローチ法を開発した。
そのアプローチ法を、ヨガ、コンピュータープログラミング、碁、ウクレレ、ウインドサーフィンなどの習得の実例(著者の経験)を通じて解説する。
どの部分が自分が上達させたいところに最も効果的があるのかを明確に決めてから取り組むこと。