本当の「強さ」とは?
ジュタカ
つい最近さあ、昔学生時代に観た映画のDVDを見つけてしまってつい懐かしくてみてしまったんだ。
プロイ
へえ、どんな映画なの?
ジュタカ
中国の武術家であり、映画スター(ハリウッドスター)のジェット・リー(wikipedia参照)主演の映画『HERO 英雄』だよ。
プロイ
かなり前の映画でしょ?
舞台は中国、戦国時代末期。秦王(後の始皇帝)は刺客に狙われており、忠実な家臣たちを除いては常に百歩以内の距離には誰も近づけさせることはなかった。過去のとある一件以来、宮殿の中も刺客が人の中に紛れ込むことの無い様、宮殿の外を多くの衛兵が守りを固めているのとは対照的に、あえてがらんどうにしていた。
そんなある日、一本の槍と二本の剣を携えた「無名(ウーミン)」と呼ばれる名無しの男が刺客を倒したと告げ、宮殿にやってくる。槍と剣には、中国最強と言われる3人の刺客の名前が記されていた。そして彼は秦王の前で、刺客達を倒した経緯を語り始める。
秦王は刺客を倒した褒美として無名に自分の側に来ることを許すが、その時無名は…。
参照元:HERO (2002年の映画) Wikipedia
ジュタカ
そうだね、2002年だから・・・今から15年前の映画だね。この映画では本当の強さの意味とは何かということを当時まだ若かりし頃の私に教えてくれたんだ。
ジュニア
それは武術に長けていたということか?
ジュタカ
いや、それが違うのさ。完全に映画のネタバレになってしまうけど、実は真の強さとは平和だったんだ。
???????
ジュニア
Whats??
プロイ
どういうこと?真の強さが平和だなんて。
武器を使わずして相手に勝つということ
ジュタカ
ごめんごめん、ではもう少し説明するね。
戦いにおいては、
武器を使って相手に勝つこと<武器を使わずして相手に勝つこと
この2つがあると思うけど二人はどちらが最善だと思う?
ジュニア
そりゃ武器を使わない方がいいに決まっているだろうな。相手を殺めなくていいし、和解で済むなら一番だ。
プロイ
そうね、話し合いで解決するなら一番ね。
ジュタカ
そうなんだね。これは武術や戦いにおける極意かもしれないけど、それが一番なんだよね。「武器を使わずして相手に勝つこと」これができたら最強。そうしたらいちいち戦闘など学ぶ必要もなくなる。結局、映画の中では主人公が「剣術」の言葉の意味を探りだし、この境地に辿り着くんだ。
剣術の極意は相手に戦わずして勝つこと
そもそも剣術は国の秩序を保ち平和のために存在しているもの
ジュタカ
もちろん強かった。主人公の無名(ジェットリー)は復讐のため10年間でひとつの技を習得した。それは「十歩一殺」という10歩圏内ならだれでも討ちぬける最強の必殺技だった。最後のシーンで秦の始皇帝を暗殺しようとするんだけど、そこでこんなことを語る。
もしここであなたを殺めてしまったらさらに国家統一は遅れ、
さらに国がまとまるために多くの民が血を流すことになる。
だから私はあなたを殺めない。平和な国を築いてください。
(あくまでもニュアンスです)
ジュニア
なるほど、つまり戦いの究極は平和にありだと。
ジュタカ
そう、それが強さの部分とリンクしてくるよね。
強さの意味は平和であると同時に優しさ、そして愛である
プロイ
なんか、いい話ね。
ジュタカ
そうだね。戦い=すなわち強さの本当の意味や意義は平和の下にあるものであって、それは協調とか平穏を保つための道具でしかない。だから本当の強さというのはその平和を築くこと(できることなら武力を使わずして)になる。理想論であるかもしれないけどね。そんなことを私はあの映画から読み取った。
※ あくまでも編集長の意見であり、賛否いろいろと意見があることはここでお話ししておきます。
ジュニア
映画だから捉え方は人それぞれだろうけど、そういった強さの意味なんて普通の映画からじゃあまり考えようとなしないよね。改めて観てみようかな。
ジュタカ
よく男は腕っぷしの強さや喧嘩の強さなんかを誇りたがりがちになるけれど、でもそれって強さのほんの一要素でしかなかったりするんだね。
- 大事な人を守るための強さ=優しさ
- 自分を守るための強さ
- 人を助けるための強さ
- 平和を保つための強さ
- 相手に勝つための強さ
- 自分の心に負けない強さ(落ち込まない強さ)
- 精神的な強さ(気丈の強さ)
- 我慢忍耐強さ
- 頭脳の強さ
- 思考力の強さ
- 受け入れられる許容力の強さ
- 人の価値観を認められる強さ
- 人を非難しない強さ
- 断るこころの強さ
- 感情の強さ
- 学び取る力の強さ
- アイデアや空想力の強さ
- 芸術性の感性の強さ
- 新しいことに向かって突き進んでいける強さ(現状維持ではなく)
もう挙げればきりがない・・・。
そこには、精神の強さ、肉体の強さ、心の強さ、知性の強さ、人間関係の強さなど
多くの分野に分かれる。
要は強さの意味を履き違えないことが大事だということだ。
ジュタカ
武術や腕力や戦いにおける強さというのはほほんのほんの強さという総合力の中の一部分だよね。若いころその映画を見るまでそんなことを考えもしなかったんだけど、それからしばらく考えてようやくわかったんだね。強さとは腕力の強さだけじゃないんだなってね。
ジュニア
なんか自分のことを言われているようで恥ずかしいな笑
ジュタカ
いや、でもそれはそれを否定しているのではなく、強さというのはそもそも何のためにあるのかってところが大事なんだってことだよね。腕っぷしの強さって分かりやすい要素であるのは間違いないし。
プロイ
それはさっきの平和とつながってくるんじゃないかしらね。例えば男性はもてるために強くなりたいと思うし、体を鍛えるでしょ!?笑 でもそれって異性からの愛情を得たいから。
ジュタカ
そうだね、結局強さの意味を突き詰めていくと愛情とかやさしさってところになってくる。それにいかに気づけるかが強さの意味を考える上で大事になってくるんじゃないかな。
ジュニア
でもショーや見世物である戦いはどうなるかな?まさに格闘技なんか何のためにやっているのかわからなくなる。
プロイ
タイではムエタイが盛んだけど、あれは一種のパフォーマンスで会場を盛り上げる、お客さんはそれを見て喜ぶ、つまり・・・
お客さんが喜ぶ=サービスを提供している=世の中に付加価値を与えている
ということにはならないかしらね?
ジュタカ
いいところに目をつけたね。まさにそれは結局のところ、世の中を良くすることに繋がっている。それは社会貢献ということだね。社会貢献すれば、当然社会はいい方向に向かっていくわけだから、結果平和に近づいていく。これ強引かな?
ジュニア
いやいや十分いいたいことはわかるよ。
そんなことで三人の会話はこのあと
終電近くまでずっと続いていた。
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