固定的行動パターンと反応
動物には固定的行動パターンと呼ばれるものが存在するという事実を私は初めて知りました。
これは例えば、ある動物や昆虫などに見られます。
ある特定の信号刺激によってそれは引き起るそうです。
それはまるでスイッチのように、このボタンを押せばこのように自動的に行動するというようなそんなものであると著者は述べています。
本書の中に面白い話がありました。
心理学者のエレン・ランガーの行った実験で、図書館のコピー機の前にいるひとに
「すみません、コピーを5枚だけ先にとらせてくれますか?」というのと譲ってくれる人は全体の60%で、「すみません、コピーを5枚だけ先にとらせてくれますか?急いでいるので」と最後に「ので」という語句(理由)を付けることによって譲ってくれた人は94%になったという実験です。
人間にも動物同様にこの自動的反応が存在し、
- 高価なもの=良質なもの
- 割引クーポンの反応率(内容はあまり関係ない)
- 専門家がいうことは正しい
- 機長症候群(専門家が一番正しい)判断を鈍らせる
- 熟知するものに対して恐ろしく無防備になる
これらを判断のヒューリスティックと呼ぶようです。
これはコントロールされた反応だそうです。
人は思考の近道を探しており、上記の事柄に反応してしまうのは、手っ取り早いからだそうです。そうすればいちいち考える必要がなくなるし確かに楽です。
コントラストの原理
コントラストの原理とは物事の前後に起こったこと次第で、その後全く違ったものに見えてしまうという原理です。
凄い分かりやすい例で出ていたのは冷水とお湯と常温の例えです。
片方の手を冷水、もう片方の手を温水につけ、その後両手を常温の水につけると、片方はお湯のように感じ、もう片方は冷水のように感じるというものです。
我々が日常よくよく考えてみると、コントラストの原理によって多くのセールスや承諾の過程で応用されている。
- 高価な品を先に見せ、後から通常の金額を見せる
- 値段の低い金額から提示し、高い金額を最後に見せる
こういうテクニックは我々が気づかない無意識の中で行われていることが多いということです。
影響力とはレバレッジ
こういった影響力の力を利用すれば、小さな力で大きなものを動かくことができます。
それを著者は柔道で例えていましたが、このテクニックを応用することで、会社の売り上げに貢献したり、営業職であればセールスの際に応用できます。
それだけではなく、人間関係のあらゆる場面でこれは応用できるのではないでしょうか。
物を買うときに値切る機会があった際にも使えるでしょうし、何か交渉する際にも応用できます。
これらを知っているか知っていないかでおそらく人生の大きな部分を損する結果にもなると私は思いました。
絶対に知っておくべき事柄だと思います。
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