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好きなことをあえて仕事にせず趣味だけにとどめておくという生き方について考えてみる

「好きなことを仕事にしたい」

これは誰もが思うことである。
しかしながら、ちょっと待った!と私は述べたい。
「はい明日から好きなことをだけやります」という程甘いものではない。
ここで述べたいのは好きなことを仕事にあえてせずプライベートで好きなことを楽しむという生き方について取り上げてみていきたい。
決して好きなことはしないという意味ではない。
では、まず好きなことを仕事にすることのメリットについて考えてみよう。

好きなことを仕事にすると

  1. 夢中になれる(時間を忘れるほど没頭できる可能性がある)
  2. 良い経験が積める
  3. 長い目で見たときに良かったと思える
  4. 情熱をそそげる
  5. 情熱がわくので成功しやすくなる

こういった利点がある。
「好きなこと=情熱がわくこと」であるので、積極手にそのものごとにチャレンジしていけるだろうし、失敗すらも積極的に受け入れられるようになるだろう。
逆に「好きではないこと=注意が向かない・興味がないこと」なので、そこに積極性は生まれない。
しかしながら好きなことを仕事にすることでデメリットもある。

好きなことを仕事にするデメリット

  1. 転職する際に収入が減る
  2. 年齢的に遅いとキャリアが積めない
  3. 分野がない場合は自分でつくる必要がある
  4. 今までの収入や肩書きが0スタートになる(転職する場合)
  5. 一から専門知識を学ばねばならない(逆に好きなら苦痛なんてないはずなのでその時点で好きなことではない可能性もある)
  6. 転職した職種が長時間労働を強いられる可能性がある
  7. 短かい目で見たときに損失が大きい
  8. やめておけば良かったと後悔する可能性がある
  9. 今まで築いてきた肩書や地位などを捨てなければならない
  10. 身近な人のがっかりした表情を見る可能性がある
  11. 土日やプライベートがなくなる可能性がある

そこまで考えて本当に好きなことを仕事にしたいと思えるかである。
私も以前に好きで・適正があると思える分野に転職したが、相当苦労に苦労を重ねてきた。
なので安易に「好きなことを仕事にしましょう」などというつもりはない。
そこは考慮に考慮を重ねてほしい。
好きなことを仕事にするメリットは長い長期的な目で見たときに人生にとっては良いことだ。
だが、人生戦略の一つとしては、必ずしもそれがうまくいくということではない。
以前に、知り合いに出版に関わる会社に勤められているAさんという方に出会ったことがあった。出版と言えばお堅い職業であるが、その方は興味のある仕事に転職するかどうかでを検討されていたようだが、それまで築いてきたものをすべて捨ててまで果たしてどうなのかということを熟考されていた。新しい仕事は興味がある分野かもしれないが、その時点でのおよそ給与の半分になるという。年齢的なところも考えるとあえて辞めないで、趣味の範囲で行うというくらいにとどめておいた方が賢明だろうという判断をされていた。
まさにAさんの選択はここでいうところの生き方に他ならない。
もし、まだあなたが年齢的にも若く、家庭も持っているわけではないという状況であれば、チャレンジするのも手であるが、年齢や収入などを加味してもしその時点で巻き返しが難しいと思うのであればそこは無理はしない方が賢明である。

あえて好きなことは趣味だけにする

ではそもそもあなたの好きなことってなんだろうか。
それほどまでに好きならもう既にある程度の自信や実力はあるということだろう。
もし自分の胸に聞いてみて、そうではないというのであればそれは一度考え直した方がいいかもしれない。
ただ単純に今が嫌だからという逃避を理由だけで考えるならもう一度時間をとった方がいいかもしれない。
やり方を変えれば十分に好きなことに変わる可能性もあるからだ。
もしあなたが本当にいまやっていることが嫌であればもう既に何か新しいことをやっているだとう。
もし、好きなことを仕事にしたいと思うのであれば、まずはそれを趣味の範囲で初めてみよう。そこでもし、こんな言葉が出てきたら要注意だ。

  • 時間がない
  • やる気が起きない
  • 今日はやめておこう
  • それだけお金をかけるのはもったいない
  • 今日は眠い明日にしよう

もしこんなふうに思うなら最初から仕事になどしない方が賢明かもしれない。
そもそもその仕事に対して興味なんてないのだ。
では、なぜ好きな仕事だと錯覚したのだろうか。
それは外的な要因が大きいかもしれない。
儲けられそうとか、おいしい話だからとか、そういった金銭にからむことを心のどこかで期待しているのかもしれない。
気づけば自分がそれを好きでもないのに勝手に好きなものだと思い込んでしまったというトリックである。

話は逸れたが、なのでまずは趣味の範囲から好きな仕事をやってみることだ。
そこで何かしらの気づきが得られるだろう。

  • 自分に向いていない
  • 本当は興味がない
  • 実はやりたくもない
  • 楽しいのでやり続けたい

もしその後もそれがやり続けたいと思えるものなら、趣味にかける時間を増やしていき、ある程度の実力にしてしまおう。
そうすれば、もしその分野の仕事に移る場合、素人の域を抜けた状態で新しい分野にスタートをきることができる。
ただ、多くはそううまくいくものではない。
見切り発車する前に、まずは趣味の範囲で始めよう。
もし合わないというのであれば、それはそれで英断になるかもしれない。
今の仕事を続けていきながら趣味の範囲で好きなことをすることで自分の情熱の大きさを知ることができるのである。







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JUTAKAノマドワーカー
約10年間の海外勤務を経て、海外・国内ノマドワーカーとして独立しました。日本をベースにタイ、カンボジア、ベトナム、インドネシア、フィリピンを拠点に活動しています。