実際のところはどうなのでしょうか。
目次
何をすると失敗するのか
覚えておいてください。新規参入者で失敗しやすいのは、ズバリ「手っ取り早く儲けたいと思って焦っているいる人」です。半年前の私にドンピシャで当てはまります。
参入時には意気揚々だった私も、今では一刻も早く初期投資を回収して撤退したい、と言う気持ちでいっぱいです。もはや初期投資全額の回収は難しいかもしれませんが・・・ 正しい判断基準を持つためには何より情報収集が重要です。
私自身、半年やってみましたが、手元に資金を準備しておけば、良い物件の情報はいずれやって来ます。 それよりも、焦って不利な条件で民泊をスタートさせてしまう方が、よほどリスクが高いです。良い条件の物件が来るまで待てなかったせっかちな人間が、軒並み失敗していると思います。 何はともあれ、正しい判断基準を持つためには、まずは民泊の運用実態を把握するのが近道だと思います。あなたが思い描く民泊運用と、私が実際に体験した民泊運用。もしギャップがあれば、それだけでも、あなたは大きな気づきを得ることになります。
初期投資を回収したいあまりに焦るというのはやってしまいがち。
儲けたいという気持ちよりも正しい判断基準をもつための情報収集が大事だということです。
まずは始める前に情報収集・・・
当たり前のようですが儲けたい欲求が大きいと先走ってしまうことって多いですよねー。
初期費用は?
家具代で約50万(運搬費込み)、契約金50万(礼金・敷金・保険料・仲介手数料等)で合計100万でした。
ちなみに、私は初期投資として、4室合計で600万程の資金を使いました。
600万・・・借り入れなしで、この金額をビジネスに突っ込めるのも逆にすごいです。
ぶっちゃけ儲かるのか?
みんな民泊に夢を見過ぎています
正直に言います。あなたが「転貸型民泊」にチャレンジした場合、あなたが手取りで得られるキャッシュフローは家賃の半分以下です。 むしろ、家賃の半分手元に残れば、かなり順調だと考えてよいでしょう。家賃10万の部屋なら5万以下。家賃8万の部屋なら4万以下です。おそらく、2~3万くらいが関の山かもしれません。ただし、これは順調に運用できてたらの話ですよ
本書を読んでみて思ったのが、
やはりビジネスなのでそんな甘いものではないという事実。
「所有型民泊(自分で所有)」と「転貸型民泊(人から借りて行う)」があるそうですが
著者の行った転貸型民泊だとかなり大変そう。
いかがでしょうか。恐ろしいことに、収支を計算すると手残りは「ほぼゼロ」になってしまいます。これだけ稼働していて、手残りゼロとは・・・。
許可物件とか管理組合とか色々と条件付きになるようで・・・
特に好立地の「許可物件」は情報が入るとすぐに無くなってしまいます。需要が供給よりも圧倒的に強いのです
良い物件もすぐに需要があるので情報を持つ人が勝てるビジネスだと思います。
どの物件も、手取りはほぼゼロかマイナス。もはや、何のためにやっているのかわからない状況ですね
なかなか難しいんですね・・・
どんなトラブルがあるのか?
どんなに順調に進んでいても、稼働率は一定ではありません。いきなり下がることもあります
売り上げが一気に下がることもあるようです。
結局近隣とのトラブルが多いのは騒音とゴミです。特にゴミは物証が残るので、少しの隙も見せないつもりで準備することをおススメします
騒音とゴミ・・・、ホテルか一棟が宿泊施設ならまださほど問題ないでしょうが、
転貸型だと特に問題になりそう。
今回強制退去に至った南麻布の物件ですが、きっかけはご近隣からのクレームでした。夜な夜な違う人種の人間が出入りしている、という通報が管理会社にあったことでした
こういう突発的な問題が起こるリスクがあるということですね。
麻布の物件は撤退が決まり、もうすぐ300万の損失が確定します。これでは、初期資金の回収はおろか、運用赤字が拡大する一方です
一つのミスで大きな額の損失に繋がってしまうのも大きなリスクがあるようです。
イメージよりもハイリスクなビジネスなのですね。
逆にどうすればうまくいくか?
「自分がこれくらい取れる」と思う宿泊料の8割程度で試算すること。これは鉄則です
宿泊料の予測をいかに低く見積もれるか。
やはり予測って高くしがちですからね。
逆に安ければ予約は入るということも分かりました。やはり宿泊ニーズ自体は増加しているようです。だから、民泊で成功するためには、良い立地で物件を仕込み、安い価格で提供する必要があるのです
著者曰く、民泊市場はこれから伸びていくそう。
なのでいかに良い物件で安い価格で提供するかが鍵だということです。
山手線沿線で徒歩5~6分以内。できれば人気エリアで運用が固いといわれる地域
やはり人気エリアに安く提供できるかが成功のポイントのよう。
また、稼働初期の2か月間は、売上を期待できないというのも予測しておくべきことのようです。
色々と準備に2ヶ月はかかるということです。
これなら自分でやればよかった・・・心の底からそう思いました
業者に任せなけばできないこと以外は自分でやってしまうというのもポイントのようです。
時流に乗ったビジネス
正直な話、私は当初、民泊は東京五輪までの「期間限定ビジネス」だと思っていました。だから、しばらく参入を見合わせていた経緯があります。 しかし、少子高齢化を迎えた日本が、国際競争で生き延びていくには、観光立国を目指さなければならない、という主張には説得力があると思っています。 2015年の訪日外国人観光客数は1974万人。これは、当初政府が掲げていた2020年の目標(2000万人)に迫る状況。何と5年前倒しで目標達成です。 この快進撃を受け、日本政府は、2016年3月に開かれた「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」の中で、訪日外国人観光客数の目標人数を倍増させることを決めました。
2020年に4000万人 2030年に6000万人 この目標達成に向けて、ビザの発給条件緩和、文化財の観光活用、大型国際会議の誘致、観光産業の人材育成など、矢継ぎ早に施策を打ち始めています。 でも、今ですら東京・大阪はホテルが足りていません。しかも宿泊料はかなり値上がりしているようです。これは外国人だけでなく、日本人の出張利用者も同じ状況です。ホテルの取り合いと宿泊費負担の増加。だから格安で旅行したい外国人旅行者に民泊が大流行しているのです
これからオリンピックに向けてさらに観光産業、インフラに力を入れることはまさに観光業への貢献になることはまちがいないです。
民泊ビジネス自体には、大きな可能性があると思います。日本の国策に適うからです。インバウンド需要を取り込み、観光立国を目指す。これは少子高齢化が進む日本の国家的至上命題です
こういう観点でみると観光に力を入れるためにも
民泊市場はさらに拡大を見せていくと予測できます。
本気で民泊や個人宿泊をビジネスにしたい人にオススメ
著者の失敗談はこれから民泊ビジネスに参入する方にとって
非常に参考になるのではないでしょうか。
ここで簡単にご紹介した以外にも専門的な内容が非常に多く記載されているので
ぜひ興味ある方はご一読してみる価値があります。
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